No117 近藤真一  123手 詰パラ2000年10月



95歩、同玉、86と、94玉、95と、同玉、96龍、同玉、87金、同玉、
83飛、78玉、88飛成、67玉、57と、同玉、56金、67玉、76銀、同玉、
66金、同玉、77龍、65玉、55と寄、同香、同と、同玉、66龍、54玉、
55龍、63玉、67香、74玉、65龍、84玉、66角、94玉、93角成、同玉、
95龍、82玉、84龍、91玉、93龍、81玉、71香成、同玉、61と、81玉、
71と、同玉、62香成、同玉、72歩成、同玉、64桂、62玉、72金、同馬、
同桂成、同玉、36角、61玉、63龍、62飛、同龍、同玉、72飛、61玉、
51歩成、同玉、42飛成、同玉、33桂成、同玉、24と寄、同銀、同と、同玉、
25と、33玉、24銀、42玉、43歩、同玉、34と、同玉、35香、24玉、
25金、13玉、14歩、同桂、同金、22玉、12と、同玉、45角、11玉、
23桂、12玉、31桂成、34桂、同角、11玉、12角成、同玉、24桂、11玉、
21成桂、同玉、32銀不成、11玉、12桂成、同玉、23金、11玉、21銀成、同玉、
32香成、11玉、22成香、まで123手

自作である。煙詰としては易しい部類に属する作品なのだが、結果発表時には
5割以上の誤解者が出た。作者としては全く意外な結果になった。
      詰上がり


【解図】
95歩、同玉、86と、94玉、95と、同玉、96龍、同玉、87金、同玉、
83飛、(図面A)

飛車を得て、83飛を打つ。このあたりの構図は看寿の煙と似ている。
99の角筋を背にして龍で追う展開となる。
      図面A


78玉、88飛成、67玉、57と、同玉、56金、(B図)

56金に同香は同と、47玉、46と引、37玉、36と左、同馬、同と寄、27玉、49角、
      17玉、19香まで
      図面B


67玉、76銀、同玉、66金、同玉、77龍、65玉、55と寄、同香、同と、同玉、
66龍、54玉、(図面C)

角筋をバックにして龍で中段まで追った。55とは非限定。
図面Cで57香が目につくが55歩とされて詰まない。 
      図面C


55龍、63玉、67香、74玉、65龍、84玉、66角、94玉、93角成、同玉、
95龍、82玉、84龍、91玉、93龍、81玉、(図面D)

55龍に今度は右でなく左に逃げる。66角から93角成で下段へと追い込む。
      図面D


71香成、同玉、61と、81玉、71と、同玉、62香成、同玉、72歩成、同玉、
64桂、62玉、72金、同馬、同桂成、同玉、(図面E)

61とに一旦81玉とするのに注意。64桂は84桂でもよく非限定。
ついに18馬を清算し獲得した。ここで狙いの一手が出る。
      図面E


  36角!!(図面F)
この角は限定打になっている。後の72飛に53玉とする変化に備えて角は
45より遠くに打つ必要がある。しかし、収束に向かうためには36が絶対の
位置なのである。一歩も渡せない局面なので中合は出来ない。
      図面F


61玉、63龍、62飛、同龍、同玉、72飛、61玉、51歩成、同玉、42飛成、同玉、
33桂成、同玉、(図面G)

飛合を獲得し、33玉まで呼び込んだ。
      図面G


24と寄、同銀、同と、同玉、25と、33玉、24銀、42玉、43歩、同玉、34と、
同玉、35香、(図面H)

左へ脱出されそうな局面であるが、36角の効きと持駒金の威力で押さえること
が出来る。
24と寄に42玉は43歩、53玉、54金、62玉、63金、61玉、52銀成以下。
35香に43玉は33香成以下。
      図面H


24玉、25金、13玉、14歩、同桂、同金、22玉、12と、同玉、45角、(図面I)

45角とした局面の中合が気になるが、
34歩は同角、11玉、12角成、同玉*13歩、22玉、32香成、11玉、23桂まで
34桂も*13歩を24桂に変えて同様に詰む。
      図面I


11玉、23桂、12玉、31桂成、(図面J)

問題の局面である。ここで11玉とした誤解が多数あった。21成桂、同玉、
32銀不成、11玉、12角成、同玉、23金以下で煙になった解答である。
実は32銀不成で32銀成、11玉、22成銀、同玉、23金、11玉、12金までとして
早い。だが、図面Iで34への中合は出来ないので同じと即断するとこの局面
での34桂を見落とすことになってしまう。
            図面J


34桂、同角、11玉、12角成、同玉、24桂、(図面K)

結果は45角を24桂に変えた局面になった。
      図面K


11玉、21成桂、同玉、32銀不成、11玉、12桂成、同玉、23金、11玉、
21銀成、同玉、32香成、11玉、22成香、まで123手
      詰上がり



      【解説:近藤真一】

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